PDF ファイルとは?

PDF — Portable Document Format

どんな形式か

PDFは、どのコンピュータ、OS、閲覧ソフト、プリンターで開いても、ページ、フォント、画像がまったく同じように表示されるよう設計された文書形式です。ワープロ文書ファイルが開くたびにレイアウトが組み直されるのに対し、PDFは各要素の配置を最初から一度きり固定します。

技術的には、PDFは画像ではなく、PostScript言語を受け継いだページ記述形式です。描画命令、実際に選択可能なテキスト、埋め込まれたフォント、場合によっては画像を含んでいます。だからこそ、きちんと作られたPDFからはテキストをコピーできる一方、スキャナーから生成されたPDF——コンテナに閉じ込められた単なる写真にすぎないもの——ではそれができないのです。

歴史と由来

PDFは、1991年にAdobeの共同創業者ジョン・ワーノックが立ち上げたCamelotプロジェクトに端を発します。狙いはシンプルで、誰もが文書を正確な見た目のまま交換できるようにすることでした。バージョン1.0は1993年、Acrobatと同時に発表されました。

長らく独自仕様でしたが、2008年にAdobeによって公開され、ISO 32000として標準化されました。以後、長期保存用のPDF/A(フォントを含め外部要素に依存するものを一切禁止)、印刷用のPDF/X、アクセシビリティ対応のPDF/UAといった特化版が派生しています。

便利な理由

PDFの強みは忠実性にあります。あなたが目にするものは、受け取った相手が見るものであり、プリンターから出力されるものでもあります。見積書、請求書、契約書、報告書、行政文書がPDFでやり取りされるのはこのためです。

電子署名、暗号化、パスワード保護、入力可能なフォーム、メタデータにも対応しており、これらは単なるテキストファイルでは扱えないものです。しかも、特別なソフトをインストールしなくてもどこでも読むことができます。

限界と欠点

その長所が同時に限界にもなっています。PDFは編集がしにくいのです。一文を修正するにも、元の文書を開き直すか、不完全な修正作業を受け入れるしかありません。

テキストは画面幅に合わせて自動的に調整されません。スマートフォンで見ると、A4サイズのページが極端に小さくなるか、横スクロールを強いられます。さらに、スキャンから生成されたPDFには、文字認識(OCR)処理を施さない限り、検索やコピー&ペーストに使えるテキストは一切含まれていません。

使い方のヒント

PDFは、配布・印刷・保存する最終版の文書にとどめておきましょう。内容を再編集したい場合は、DOCXやODTに変換してください。PDFがスキャンでない限り、編集可能なテキストが得られます。書式を無視して単語だけを取り出したいなら、TXTに変換するとよいでしょう。

PDFが重くなる原因は、ほとんどの場合画像にあります。送信する前に、実際に何が含まれているか確認してください。フル解像度の写真が数枚あるだけで、10ページの文書が数十メガバイトに膨れ上がることがあります。

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